【獣医師が解説】犬の下痢にビオフェルミンはあり?

「お腹の調子が悪いなぁ・・・」そんな時に多くの方が整腸剤「ビオフェルミン」を使ったことがあると思います。整腸剤の多くは、処方箋を必要としない「医薬部外品」に指定されており、使用することのデメリットは少ないと言われています。
そのため、犬にもビオフェルミンを使っても問題ありません。今回は犬にビオフェルミンを与える時の用法用量と注意点について解説します。

そもそもビオフェルミンとは?

ビオフェルミンは、乳酸菌やビフィズス菌などに代表されるプロバイオティクスを含んだ「活性生菌薬」と呼ばれる薬で、『ビオフェルミン健胃消化薬錠』、『新ビオフェルミンS錠』、処方薬局でいただける『ビオフェルミンR』の3つがあります。
健胃薬とRは医薬品ですが、新ビオフェルミンSは医薬部外品です。今回はこの『新ビオフェルミンS』について説明し、この記事ではビオフェルミンと呼ばせてもらいます。

効能として生きた菌の働きによって腸内環境を整え、下痢などの腸のトラブルを改善するために使われ、人間と同様に犬でも整腸作用が期待されます。そのため下痢だけでなく便秘にも効果があります。

与え方・注意点について

ビオフェルミンには、動物用のビオフェルミン製剤「ビオイムバスター」がありますが、必ずしも動物用を使わなければいけない訳ではありません。
しかし、用量の違いや、配合成分が異なるため、困ったら獣医師に相談するのもいいかもしれません。

また主成分が乳酸菌であるため、副作用がないのが大きなメリットです。
しかしながら、乳製品などのアレルギーを持つ子にはアレルギー症状が出ることが報告されているため乳製品にアレルギーがある子には与えないほうがいいでしょう。

与える量ですが、目安として体重5キロに対して一日一錠です。食事回数が一日2回なら一回の食事で半錠ずつ与えるといいですね。一錠をそのまま飲み込んでくれればいいのですが、飲み込みにくそうな場合は細くしてあげるといいでしょう。
苦い薬ではないので嫌がることはないでしょうが甘味が強い薬ですので欲しがるかもしれません。いくら副作用がないからといって多く与えることはしないでください。

獣医師が思う整腸剤の使い方の極意

まず、下痢の鑑別診断を行う必要性があります。特に、寄生虫等の感染はまず除外しないといけません。次に、物理的な閉塞、腫瘍などを否定します。
そのうえで、消化管以外の異常、例えば、内分泌疾患、肝臓疾患などがないことを確認する必要があります。
他にも、アレルギーや炎症性腸疾患と呼ばれる病気もあります。
明らかな原因がある場合は、それに対応した治療を行う方が効率がいいことが多いです。しかし、我々人もそうであるように、犬にも腸管の細菌叢が乱れることがあります。
これは、個体差やちょっとしたストレス、老化によっても起こりえます。また、疾患の治療中に併用しても問題ありません。
そのような場合に、整腸剤を試してみてはいかがでしょうか。

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「ペットの救急医療を可視化する」をミッションに掲げるANICALの獣医師が執筆。ペット2.0を意識した世界観で問題の本質を問うような記事の作成を心掛けています。