犬と猫の交通事故で気を付けるべきポイントは3つ!

予期せず突然起こる交通事故。いつ事故に会うかなんて誰にもわかりませんし、交通事故はその子の一生を左右してしまいかねません。今回は、万が一の時のために、交通事故で起こりうる症状について解説します。

ペットで起こる交通事故を徹底解説!

実際に起こった事故の事例

犬の事故で実際起こった例で代表的なものとしては自動車や自転車との接触事故、建物からの落下です。「うちの子は躾もしっかりしているし大丈夫」と思っている飼い主様もいるかもしれません。しかし、過去の事例を見るとリードをつけて飼い主のすぐ側を歩いていたにも関わらず、走ってきた車両に轢かれる痛ましい事故も起こっています。

もしも愛する家族にそんな悲劇が起きることがあれば、後悔してもしきれないでしょう。
事故に合わない事が一番ですが、いざという時のために事故によって気を付けるべきポイントを知っておきましょう。

少しイメージしてください。交通事故による衝撃は想像以上に凄まじいものです。あの小さな身体に大変な衝撃が加わります。すると、事故の原因や損傷部位によりますが、様々な症状が出ることを想定しなくてはなりません。

命を失うか一命を取り留めるかは衝撃の程度によりますが、残念ながら助からないこともあります。運よく衝撃が小さく意識を失っていない場合でも、犬は自分の身に何が起きたかわからず興奮、パニック状態に陥っていることがほとんどです。

たとえ普段大人しい子でも、飼い主が慌てて抱き上げようとする時にびっくりして手に噛み付くことがあるので気をつけましょう。また、表面的な出血のみならず、体の中で出血する可能性もあえうので、清潔なタオルで優しく包んで安全な場所へ移動しなるべく動かさないようにします。

まずは飼い主様が落ち着いてください。動物病院へ連絡をして指示を仰ぐと同時に移動手段の確保を行いましょう。

交通事故で注意すべきは、脳と肺、内臓の損傷

頭を打った場合には、脳の損傷により神経症状が出る可能性があります。頭蓋骨の陥没骨折や頭蓋骨内で出血や浮腫が起こることで痙攣発作に代表される神経症状が出ます。

他にも、震えや嘔吐、眼振、斜頸、流涎、心停止、低血圧によるショック状態など。そして、最悪の事態では呼吸停止に至ります。

このような症状は、事故後直ぐに出るとは限らず、72時間程度は注意が必要です。根本的な治療は難しく、酸素室の中で脳の浮腫やショック状態の改善を期待した対症療法にて経過を見る他ありません。

また、強い衝撃によって骨や神経が損傷を受けることがあります。四肢の骨折や骨盤骨折、脊椎脱臼が考えられます。

損傷を受けた場所と程度によりますが、足を浮かしている、後ろ足が麻痺し力が入らなくなる、おしっこが出なくなる、血尿が出る、などがあります。

四肢の骨折であれば外科手術によって機能回復を図れます。しかし、脊椎脱臼で神経が激しいダメージを受けると呼吸が止まることもあります。

また、強い衝撃による肋骨骨折のための呼吸困難や肺から空気が漏れて肺が膨らむスペースがなくなる肺気胸、横隔膜を破ってお腹の中の臓器が胸側に逸脱する横隔膜ヘルニア、脾臓の破裂による腹腔内大量出血、胆嚢や膀胱などの袋状の臓器が破裂することで起こる細菌性腹膜炎、衝撃により尿道がちぎれる尿道断裂。

これらはもれなく全て生命を脅かす状態です。

動物病院で行う検査

このように、事故による強い衝撃が加わると一瞬にして身体は緊急事態に陥ります。飼い主様にはできるだけ早く動物病院で受診する事をお勧めします。

仮に、その時症状がなくても徐々に症状が現れたり、急変が起こる可能性があります。

動物病院では血液検査、レントゲン検査、超音波検査による全身の精査を衝撃の程度や全身状態に合わせて行います。場合によっては全身麻酔下でのCT撮影や緊急外科手術、施設によっては輸血を行うこともあるかもしれません。

〜まとめ〜

交通事故には合わないのが一番。しかし、交通事故は自分に過失がなくても思わぬタイミングで遭遇する可能性がある。

事故が起きた時は見た目上、症状がなく見えても必ず動物病院で診察を受ける。

最寄りのかかりつけ病院をあらかじめリサーチしておく。

 

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「ペットの救急医療を可視化する」をミッションに掲げるANICALの獣医師が執筆。ペット2.0を意識した世界観で問題の本質を問うような記事の作成を心掛けています。