猫の熱について!考えられる要因は3つ!

医学的には、体温が上昇している状態は「発熱」と「高体温」に分類されますが、世間一般的に言われる「熱」は、発熱のことを示しています。
さて、お家の猫ちゃんの体が熱いかもしれないと思ったことはありませんか?実際、耳や肉球を触って熱がある気がします!と来院される飼い主様もいます。
そこで、今回は猫ちゃんの熱について解説していきます。

猫ちゃんの正常体温は?

動物病院では直腸から体温を測定する事で正確な中枢体温を測定することができます。
ちなみに犬猫の体温は人よりも高く、38℃〜39℃前半までは正常な体温です。
動物病院で体温を測る際は猫ちゃんの性格によっては、興奮してしまい体温が精確に測れないこともありますが、病的な発熱でなければこの範囲を超えることは通常ありません。
では、猫ちゃんの発熱は何が原因で起こるのでしょうか?

猫ちゃんの熱の原因は?

人の様に冬場になると喉が痛くなり鼻水が出て発熱する、いわゆる”風邪”の様な症状は、基本的には猫においては見られません。
(ただし、若齢の時にウイルスに感染している場合は冬場の乾燥した時期や免疫が低下すると目ヤニや鼻水を発症する”猫風邪”は見られます。これはウイルスの潜伏感染が原因の疾患なので、発熱を伴う一般的なイメージの人の風邪とは異なるものだと考えてください。)

獣医師が考える熱の3つの原因

では基本的に発熱することは少ない猫ちゃんですが、どういった原因で発熱するのでしょうか?

感染症
・体が細菌に負けている状態(敗血症)
・重度のウイルス疾患により体の免疫細胞が機能できない状態(FIV、FeLV、コロナによる好中球減少)

炎症性疾患
・著しい炎症(急性膵炎、激しい胃腸炎)
・免疫介在性溶血性貧血(免疫疾患)

腫瘍
・リンパ腫に代表される全身状態を悪化させる腫瘍

この様に本当に猫ちゃんが発熱している時は重篤な疾患が原因である可能性が十分にあります。
そして、実際に発熱している多くの猫ちゃんは食欲低下や元気消失、脱水など全身状態に異変があることがほとんどです。
そのため、体温が高いように感じる時は、すぐに動物病院を受診しましょう。

動物病院で行う熱がある時の検査は?

発熱の原因は、上記の3つの要因が考えられるため、まずは身体検査を行った後に血液検査、超音波検査、レントゲン検査等で全身の評価を行います。
その上で、検出された異常から原因疾患を特定していきます。
ウイルスや細菌、免疫疾患の有無を確認するために培養検査や遺伝子検査を追加したり、腫瘍が見つかった場合は病理検査を検討することもあります。

猫ちゃんの熱の治療は?

診断された原因疾患に対する治療を行います。発熱の原因を取り除くことができれば、理論上熱は下がります。
しかし、実際には診断や治療開始までに時間がかかることもあります。そのため、原因の特定に至る前から点滴や抗生剤などの対症治療を行うために通院が必要になる場合もあります。
それぞれの原因疾患については別の記事でご紹介します。

〜まとめ〜

▷猫が発熱することは(興奮などを除いて)かなり稀

▷元気が無く、発熱している場合は、重篤な疾患が隠れている可能性がある

▷発熱の原因を探すと同時に、発熱に伴う全身状態の悪化に対しての治療を行う

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