猫で 鼻血 が出た時に考えられる症状・原因

猫で鼻血が出た時に考えられる症状・原因

「猫がくしゃみをしたら 鼻血 が出た」「鼻血が出たと思ったら止まった」など猫を飼っている方なら1,2回は遭遇したことはあるのではないでしょうか。人間でも鼻血は病気ではなくとも日常生活で起こりますが、猫でも同じように考えていいのでしょうか。今回は猫の鼻血について解説します。

猫で鼻血が出たときに考えられることは?

鼻から出血した場合、獣医師は次のことを考えます。鼻か?それとも全身性疾患か?つまり、局所的な鼻の炎症や外傷で出血している場合と、例えば、高血圧や血液凝固異常など全身性疾患が背景にある場合が考えられるのです。

多くの場合、全身性疾患であれば、他にも症状が出ている可能性が高いため、自分の愛猫の様子を今一度よく観察してください。

 猫で鼻血で起こる症状は?

鼻血の程度は病気や重症度によっても様々ですが、鼻血が慢性的に続くと、貧血を起こしたり、鼻から喉に血が流れていくことにより、便が炭のように黒くなる「メレナ」という症状がみられたりします。

猫の鼻血の原因は?

猫の鼻血を引き起こす原因は大きく分けて以下の5つが挙げられます。

・鼻炎、副鼻腔炎
・鼻腔内腫瘍
・外傷や異物吸引
・歯根膿瘍
・血液凝固異常

 猫の鼻炎、副鼻腔炎

鼻腔粘膜に炎症が起こることを鼻炎といい、鼻腔に隣接している副鼻腔まで炎症が及んでいる状態を副鼻腔炎といいます。

鼻炎や副鼻腔炎になると鼻涙管が腫れてしまうため涙目や鼻水、くしゃみ、いびきなどの諸症状がみられ、重症になると食欲低下などが見られます。原因としては、ヘルペスウイルスやカリシウイルスなどのウイルス感染やアレルギー性鼻炎が考えられますが、鼻血が出るのはレアケースです。

 猫の鼻腔内腫瘍

猫の鼻の中に発生する腫瘍ではリンパ腫が一番高く、高齢猫に多く見られます。鼻の中に腫瘍ができると、鼻血やくしゃみ、鼻水、涙目、いびきなどの症状が出るほか、鼻や頬が腫れることで眼球が飛び出してくるなど顔の形が大きく変形するここもあります。

また、病気が進行すると出血による貧血や黒色便(メレナ)、食欲不振や元気低下といった全身症状、痙攣などの神経症状も認められます。

猫の外傷や異物吸引

頭部を激しく打ち付けたり、鼻の中に異物を吸い込んでしまった場合、鼻血が出るほどの粘膜の障害が起こることがあります。鼻血は一時的なものが多いですが、治療が必要な骨折を伴っている可能性があるので検査が必要です。

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2018年10月29日

 猫の歯根膿瘍

3歳以上の犬猫の多くが歯周病を罹患していると言われ、歯周病が悪化すると歯根膿瘍といって歯を支えている骨まで細菌に感染し歯が抜け落ちたりします上顎の骨が溶かされることで、鼻腔内まで炎症が広がり鼻血やくしゃみが出るようになります。

軽度の歯肉炎でしたら歯茎の赤み以外は無症状ですが、鼻血が出るような歯槽膿漏でしたら口臭もひどく、よだれにも血が混ざっています。

 猫で起こる血液凝固異常

出血が止まりづらくなる状態を言い、原因は様々ありますが、腫瘍や骨髄の病気などで血小板が作れなくなることにより引き起こされることが多いです。

血液凝固異常になると、くしゃみなどの刺激で簡単に鼻血が出やすくなりますが、鼻の中に炎症は引き起こされないため鼻水や頻回なくしゃみは見られません。

猫の鼻血は何らかの病気のサイン

長くなりましたが、これらの多くの原因で猫の鼻血は引き起こされます。人間では鼻血は日常生活でも起こりうることがありますが、人間とは異なり猫の鼻血は何らかの病気のサインであることが多いです。

外傷や異物吸入などの明らかな原因が思い当たらない場合、早めにホームドクターに診てもらいましょう。

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「ペットの救急医療を可視化する」をミッションに掲げるANICALの獣医師が執筆。ペット2.0を意識した世界観で問題の本質を問うような記事の作成を心掛けています。