犬の大腸炎の原因を網羅してみた|粘液便やしぶり

犬がお腹を崩すと便が固まらなくなり、下痢が出ますよね。これは大腸炎と呼ばれる状態かもしれません。

犬の大腸炎ってどんな病気?原因として考えられることは?

犬が何らかの原因で消化吸収の機能が低下してしまうと、通常であれば小腸までで十分に消化吸収されるはずの食べ物のカスが大腸に入ってしまい便として排出しようと普段以上に活発に動きます。

その際、大腸の粘膜に傷を付けてしまい、炎症を起こしてしまうのが大腸炎です。

【犬の腸の役割】

犬の消化管はそれぞれに得意な働きがあります。

  • 胃→食べ物と胃酸を混ぜて消化しやすくなった食べ物を少量ずつ腸に送る
  • 小腸→消化液と混ざった食べ物から栄養を吸収する
  • 大腸→水分やミネラルを吸収することで、食べ物のカスを固め便として排出する

 

また腸の中には大量の菌が共存しています。大腸で炎症が起こると腸内細菌のバランスが崩れ異常発酵が起こりガスが増えます。

そのため、お腹がギュルギュル鳴る「腹鳴」や、水分が吸収できないため何度も水様便をする「しぶり」の症状が大腸炎の特徴です。

 

【症状】

  • 下痢(水様便や粘液便、血便)
  • 便の回数が増える
  • 便が出ないのにも関わらず排便をもよおす
  • 稀に嘔吐

「大腸炎=下痢」といわれるくらいに、大腸炎は下痢の症状がほとんどです。

下痢の中に粘液や血便が見られるなら大腸炎を疑いましょう。

 

【犬の大腸炎の原因】

食事性

「肉食」「高脂肪」に偏りすぎた食事は、大腸炎の原因となることがあります。

質の悪い脂肪・タンパク質が大腸内で発酵をおこし、炎症につながることが要因です。

また普段と異なるドッグフードや人の食べ物によってお腹を崩す子もいます。

ストレス性

胃腸は「第二の脳」と呼ばれるほどに多くの神経支配を受けています。

そのため、普段と違う場所や人と長時間触れ合っていたり、急な食事の変更によってお腹を崩すことがあります。

感染性腸炎

細菌(サルモネラ菌・カンピロバクター)・寄生虫(鞭虫・原虫)・ウイルス(FIP・FeLV)などが原因となることがあります。

慢性炎症性胃腸疾患(IBD)

慢性の嘔吐や下痢を主訴として様々な症状や合併症を起こす疾患

症状が慢性化しやすく、進行・重症化になることがあり、診断・治療が容易ではない疾患

薬剤誘発性大腸潰瘍

NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)、ステロイドによるもの。投薬の中止により良化するのであれば薬剤誘発性である可能性が高くなります。

炎症性結腸ポリープ

中高齢のオスのミニチュア・ダックスフンドにとても多い疾患で、腫瘍性と非腫瘍性に分けられます。

肛門周囲疾患

腫瘍や肥大した前立腺など直腸周囲からの圧迫によって、大腸炎のような症状が出ることがあります。

【大腸炎の診断方法】

実際の臨床現場では、大腸炎の原因として食事性、寄生虫性、感染性が多くみられます。

そのため初めに病歴、食事歴、一般身体検査、便検査の結果に基づいて、食事療法、駆虫薬、抗菌薬の投与による診断的治療を行うことが一般的です。

 

しかしながら、これらで解決しない場合は根本的原因の究明のために血液検査、レントゲン検査、超音波検査でスクリーニング検査を行うことが推奨されます。さらなる検査が必要な場合は糞便中の原因微生物を検出するための遺伝子検査や全身麻酔下での内視鏡検査が必要になりこともあります。

最後に|犬の大腸炎のまとめ

特に幼若や高齢なワンちゃんでは、水分やミネラルの喪失が命取りになることもあります。回数や頻度によって重症度は異なりますが、許容できないほど下痢がひどい場合は一度診察を受けることを考えてみてください。

 

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