獣医師が解説!犬と猫の呼吸困難

犬と猫の呼吸困難とは、主観的な感覚であり、呼吸がしづらい場合を指します。これに対し、呼吸不全とは、客観的な病態であり、同じ意味ではありません。犬や猫は、呼吸がしにくい場合、呼吸回数を増加させたり、大きく腹式呼吸したりして代償します。そこで今回は、主観的な感覚にフォーカスを当てて説明していきたいと思います。

呼吸困難を見極める

犬と猫は通常、鼻腔から空気を取り込み、気道を通って肺に取り込まれ、そこで酸素が血中に拡散し、酸素が体内を循環していくわけです。そうなると、上記の経路を阻害する要因があると呼吸困難が生じる可能性があるわけです。

どういう状態が呼吸困難なの?

呼吸困難を示している犬猫では肘を外転させ、顎を伸ばす傾向があります。また、呼吸を補助するためにお腹の筋肉を大きく動かします。パグ、フレンチブルドッグなどの短頭種の場合、ある程度の上部気道閉塞が通常でもあるため、呼吸困難を見極めるには、安静時の呼吸状態をみてください。寝ている時も呼吸が早い場合は、要注意です。
犬の場合、口を開けて呼吸をするのは普通ですが、猫ちゃんが口を開けて呼吸を行っている場合には、呼吸困難に陥っている状態なので、早急に動物病院に連れていく必要があります。

呼吸困難の原因は?

呼吸困難の原因は、主に2つです。呼吸器疾患循環器疾患の二つです。その他には神経疾患、ショック、急性の出血なども呼吸困難の原因になりえます。

呼吸器疾患

犬、猫で考えられる呼吸困難は気道の閉塞、肺炎、肺出血、胸水、気胸、縦郭腫瘍などの結果として生じることが一般的です。

循環器疾患

急性心不全などによる循環血液量の低下や心原性肺水腫、右心不全による胸水、腹水の貯留は呼吸困難を引き起こします。

飼い主さんができる応急処置

飼い主さんが愛犬、猫ちゃんにできる応急処置にはストレスを取り除くこと、涼しい場所に移すこと、酸素を補給する(難しいですが・・・)ことができることとして考えられます。
酸素の供給は、犬と猫の場合、酸素ゲージに入れてあげることが理想です。一般の家庭ではなかなか難しいこともあると思いますので、早急に受け入れ可能な動物病院を探すことが重要です!

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「ペットの救急医療を可視化する」をミッションに掲げるANICALの獣医師が執筆。ペット2.0を意識した世界観で問題の本質を問うような記事の作成を心掛けています。