犬・猫の 肥満 とは…?【肥満について全て解説】

人間と同様、犬・猫も肥満になりますし、肥満になると様々な病気を引き起こします。今回は、肥満について徹底解説していきます!

犬・猫の肥満の定義

肥満とはどのような状態か?『体脂肪が過剰な状態』と定義することができます。犬・猫で言うと、理想体重を15~30%程度上回っていたり、体脂肪率が20~30%を超えていたりすると、肥満と判断されます。

肥満は関節や椎間板の異常、呼吸器疾患、糖尿病、高脂血症、肝リピドーシス、膵炎、泌尿器疾患、皮膚疾患等多くの病気に繋がります。

肥満とは生理学的にどのような状態なのか?

肥満はカロリー摂取量が消費量を上回り、それが蓄積することによって生じます。高齢化に伴うエネルギー消費量の減少や基礎代謝量の原因、高脂肪食・高カロリー食の給餌および自由摂食(いつでもご飯を食べられる状態)等の原因が考えられます。

人では考えにくいが、犬・猫では肥満の原因となり得る原因としては、中性化(去勢・避妊)があります。中性化をすると性ホルモンが変化することにより、エネルギー消費量や基礎代謝量は減少しているのに、摂取量は変わらないまたは増加するため肥満になりやすい状態です。

肥満になりやすい犬種

バセットハウンド、ビーグル、キャバリア、コリー、ダックスフント、ゴールデンレトリバー

肥満には2種類ある!?

肥満には、単純性肥満と症候性肥満の2種類があります。

単純性肥満

食べ物、環境、遺伝、中性化等によって肥満になった状態のことを単純性肥満といいます。単純性肥満は肥満の定義でも記したような様々な病気を引き起こします。

症候性肥満

何らかの疾患に続発する肥満のことを症候性肥満といいます。副腎皮質機能亢進症、甲状腺機能低下症、インスリノーマ等の内分泌疾患を始め、グルココルチコイド、黄体ホルモン、フェノバルビタール等の薬物によるものも症候性肥満の原因です。

犬・猫の肥満の判断基準とは?

肥満は体重や体脂肪率、血液化学検査も大事な指標になりますが、獣医師が真っ先に判断出来る指標には「見た目」があります。

肋骨・腰部・腹部の3つの場所で評価することが出来、骨格構造がはっきり浮き出ているかや触知することが出来るか等で5段階に評価することができます。この評価をBCS(Body Condition Score)といい、最も簡便に肥満を判断出来る基準です。

犬・猫の肥満の減量方法

犬・猫が太ったなと思って、減量させる時に最も基本となることは「カロリー摂取量の制限」と「運動量の増加」の2つがあります。

カロリー摂取量を減らすといって、ただ無闇に食事を減らしてしまうと、ストレスや誤食に繋がるので注意が必要です。特に猫では肝リピドーシスという脂質の代謝障害により肝臓に異常に脂肪が蓄積した状態になります。食事制限を行う際は徐々に行うことが重要になります。1週間で0.5~2%の減量を目指すことが一般的です。

・食事回数を1日2~3回以上にする

・間食(おやつ)を与えすぎない

・人と同じものを与えない

・適度な運動を実施する

以上、4点に注意して、減量してみるといいですね!獣医師としては、飼い主さんに肥満の危険性と体重管理の重要性を認識して欲しいです。

~まとめ~

・肥満は様々な病気を引き起こす。

・犬や猫の肥満はBCSで簡便に判断出来る。

・肥満の危険性と体重管理の重要性を知ってもらい、適切な減量を行う。

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「ペットの救急医療を可視化する」をミッションに掲げるANICALの獣医師が執筆。ペット2.0を意識した世界観で問題の本質を問うような記事の作成を心掛けています。