日本のペット保険の現状と未来|展望は?

日本のペット保険についての獣医師が考察

近年、日本におけるペット保険の加入率は徐々に右肩上がりになっていますが、それでもペット飼育世帯数全体の5%と言われています。イギリスの約20%、北欧スウェーデンの80%という数値と比較すると、日本の5%という数値は、海外先進国と比べて低水準であることが分かります。
それでは、日本のペット保険について詳しく見てみましょう。

日本でペット保険に加入できる年齢の上限は?

ペット保険シェアNo.1であるアニコム損保グループの保険サービスを一例にしてみると、保険加入できる上限の年齢は犬猫で7歳11ヶ月、鳥・ウサギ・フェレットは3歳11ヶ月となっています。

犬猫の平均寿命は犬でオスメスともに13.3歳、猫でオスは13.3歳、メスは14.3歳です。

また、加入条件には、特定の疾患に罹患していないことも条件になってきます。完治が望みにくい内分泌疾患に罹患していると年齢的に加入できても、免責事項付きになってしまう場合もあります。

日本で罹患率の高い犬の疾患は?

アニコム調べによると、犬の一生における罹患率は上位から皮膚23.0%、耳15.4%、消化器14.7%、眼10.0%となっており、このうち上位3位は0~10歳での発症が多く、保険加入できるギリギリの年齢である8歳での罹患率が高いのは、眼・循環器・腫瘍となっています。

また、近年では3歳以上の犬の8割が歯周病に罹患していると報告されており、今後、歯石除去処置に対する保険適用のラインも整備されることが予想されます。

日本のペット保険加入の決め手は?

つまり、ペット保険加入の決め手は、「どんな病気にどのタイミングで罹患するのか?」ということが大きな要素となります。

特に8歳以降での罹患率が高い眼・循環器・腫瘍を疾患したときに、どんなサービスが受けられるのか、どれくらい負担してくれるのかを事前に知っておけば、「保険に入って失敗した…」とは思わないでしょう。

日本のペット保険事業の展望

飼い始めた当初は、保険加入するも3歳くらいでやめると言う話も耳にします。実際に飼い始めは数十万のお金がかかるため、数千円/月はすごく安く感じられますが、数年して見直してみると大きな病気にも罹患していないため、切り捨てると言う声が多く見られます。

ペットの医療の高度化に伴い医療費はこの先増加すると見込まれていますが、犬の飼育頭数は低下することが見込まれています。

近年のペットの御家族の医療リテラシーの向上・及び医療費の負担を考慮すると従来の保険事業のみならず、予防医療分野への貢献も期待されます。

 

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「ペットの救急医療を可視化する」をミッションに掲げるANICALの獣医師が執筆。ペット2.0を意識した世界観で問題の本質を問うような記事の作成を心掛けています。