高齢猫(老猫)の 甲状腺機能亢進症 とは?

高齢猫(老猫)ちゃんを飼っている人なら甲状腺という言葉を聞いたことはあるのではないでしょうか。高齢の猫ちゃんで多い 甲状線機能亢進症 という内分泌疾患は多く見られます。

高齢猫(老猫)の 甲状腺機能亢進症 とは?

甲状腺機能充進症 は 8 歳齢を超える高齢猫(老猫)で最もよくみられ る内分泌疾患です。動物病院への甲状腺機能亢進症での来院は平均年齢13 歳齢となっています。

高齢猫(老猫)の 甲状腺機能亢進症 の原因は?

高齢猫(老猫)の甲状腺機能亢進症は甲状腺で分泌されるサイロキシン(T4)とトリヨウ素サイロニン(T3)といったホルモンが過剰に分泌される全身に関わる疾患で、甲状腺の慢性疾患が要因となります。

免疫や感染、栄養、環境、遺伝的な因子が甲状腺腫瘤の形成に絡んでいるとされていますが詳しくはわかっていません。

ヨウ素の過剰給餌や大豆イソフラボン、缶詰の化学物質が栄養学的観点、猫用トイレの環境の問題、c-ras癌遺伝子なども具体的な要素として考えられているが、解明のためにはより詳しい研究が求められますね。

高齢のオスでもメスでも起きますが、特に短毛や長毛の雑種で多く発症します。シャムやヒマラヤンは甲状腺機能亢進症になりにくいとされています。

高齢猫(老猫)の 甲状腺機能亢進症 の症状は?

高齢猫(老猫)の甲状腺機能亢進症は、甲状腺の腫瘤によって甲状腺のホルモンが過剰に分泌されることで症状が表れます。

体重の現象

多食(通常よりも食べる量が多くなる)

落ち着きがなくなったり、動きが活発になる

毛の異常(脱毛、被毛が絡まりやすくなる)

お水をたくさん飲んで、たくさんおしっこ(尿)をする

嘔吐や下痢といった消化器症状

ただし、上記の症状を示さない高齢猫(老猫)ちゃんもいるので、10歳以上で似たような症状を示すになったら一般的には甲状腺機能亢進症を疑うことが多いです。

合併症としては甲状腺中毒性心筋症、腎不全、尿路感染症、全身性の高血圧があります。

高齢猫(老猫)の 甲状腺機能亢進症 の治療は?

高齢猫(老猫)の甲状腺機能亢進症の治療は主に甲状腺摘出術、放射性ヨウ素、抗甲状腺薬の投与が考えられます。

甲状腺摘出術や放射性ヨウ素は根本からの治療、抗甲状腺薬の投与は症状のコントロールになります。

初期は代謝や心臓の障害を和らげるために抗甲状腺薬を投与します。メチマゾールという薬が使用されることが多いです。

この段階で症状を抑え、腎臓の評価も行います。この時に腎臓も悪くしてしまった場合はそちらの症状の緩和も必要になるため、腎不全の管理も同時に行う。

抗甲状腺薬のデメリットとしては毎日の投与が必要なことと少しの副作用があることです。

甲状腺摘出術は選択肢の一つだと考えると良いです、というのも手術ができない場合が多いからです。

甲状腺機能亢進症を発症する猫ちゃんは高齢であるため麻酔のリスクが高い可能性、そのほかにも腎不全がある場合、低カルシウム血症の発症の可能性、胸にも病変部がある場合は適応することができません、以上を考慮して手術を行います。

放射性ヨウ素療法は死んでしまう可能性が低く、治療の成功率が高いことからしばしば、治療として使用されます。簡単に説明すると静脈や皮下からヨウ素という物質を流し込み、悪さをしている細胞を破壊する方法です。

メチマゾールの治療を続けるよりもより根治に近づく方法になります。

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