猫のおしっこがおかしい時の下部尿路疾患

猫の下部尿路疾患は頻尿、血尿、痛みがあって排尿しづらそう、いつもの場所で排尿しないなど、これらの症状が1つ以上見られる時の疾患だと言われています。
動物病院で勤務していると尿系のトラブルは来院する原因としても上位のため、猫ちゃんを飼っている飼い主さんは一度は目を通して見てくださいね。

猫の下部尿路疾患について

発症しやすい猫ちゃん

下部尿路疾患は雄猫でも雌猫でも起こり得ます。ただ、屋外で飼っている猫ちゃんよりも室内飼いの猫ちゃんの方が発症しやすいとは言われています。
2~6歳の時から徐々に発症してきて一度発症すると再発率も非常に高い疾患です。季節的には冬から春にかけて発症が多くなってきます。10月に入り寒い日も出てきましたので気にかけてあげると良いですね。

 

おしっこが関わる病気の死亡率

猫の下部尿路疾患の死亡率は6~36%と言われていて、死因としては尿道が閉塞し、解除されない状態が持続すると急性腎不全を引き起こし、結果的に高カリウム血症、尿毒症を発症することが考えられます。

下部尿路疾患の原因として考えられる要因

猫の下部尿路疾患の原因は大きく2つに分類されます。特定できるものと特定できないものです。特定できるものには尿石、尿路感染、尿道の狭窄尿膜管遺残などの解剖学的な異常、外傷、膀胱炎、脳や神経の異常、腫瘍が考えられます。特定できないものは特発性として考えられています。

〈特発性について〉

特発性とは、原因不明という意味です。いわゆる細菌感染、尿石症、腫瘍などが認められないにも関わらず頻尿・血尿を生じる膀胱炎です。不衛生なトイレ、寒さ、肥満、去勢などによる飲水量の低下に関連しているのではないかと言われてはいます。また証明が難しいのですが、ストレスも尿路疾患の症状を発症させると考えられています。

猫の下部尿路疾患の症状

症状は室内で飼っている猫では見つけることができますが、屋外で飼育している場合にはなかなか見つけることができないため、尿路疾患が認められたら定期的に観察してあげると良いですね。最近では、猫のトイレ状況をデバイスで確認できるIoTトイレも出てきているようです。

症状は尿道の閉塞のある場合とない場合に分かれます。

 

尿道閉塞がある場合

閉塞から6~24時間以内では頻繁に水を飲み物陰に隠れることが多くなり鳴き声をあげ不安を示します早期に動物病院に連れて行きましょう。中には、ずっとうずくまり我慢している子もいるため、毎日排尿状態を確認しましょうね。

閉塞から36~48時間以内に解除されないと嘔吐や脱水衰弱や低体温の症状が表れ死亡してしまうこともあるので、注意してください。

尿道閉塞がない場合

閉塞がない場合には1回の尿量が減り、おしっこの回数が増加し、痛みがある場合にはしづらそうにします。血尿が見られることもあります。

飼い主さんができる猫の下部尿路疾患の対策

まずは特発性の対策を行うことを考えます。ストレスを最小限にするためにトイレの大きさのチェック(最低でも体長の1.5倍の大きさ)、トイレは頻繁に掃除する、掃除できない場合はトイレの数を増やすなどして対策をしましょう。
また、猫ちゃんによっては水の飲み方にこだわりのある子もいます。常時、猫ちゃんが綺麗な水を飲めるようにしましょう。
猫の遊び場がない場合には、遊び場を作り適度な運動を心がけると良いですね。
食事が変更できる場合にはドライから缶詰や水分量が多いフードに切り替え、水分の摂取量を上げるのもひとつです。

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猫がおしっこが出ない病気|尿道閉塞を考える

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「ペットの救急医療を可視化する」をミッションに掲げるANICALの獣医師が執筆。ペット2.0を意識した世界観で問題の本質を問うような記事の作成を心掛けています。