犬や猫の 嘔吐 の原因となる病気|疾患別で解説

犬や猫の 嘔吐 に潜んでいる病気とは?

犬や猫で起こる嘔吐とは胃の内容物や胃液を口から、腹圧を伴いながら吐き出すことを言います。

吐いている原因は、生理的なものから病的なものまで多岐に渡ります。空腹に耐えられず、胃液を吐いてしまう愛らしいような子もいれば、一刻も早く処置が必要な嘔吐もあります。嘔吐にはどのような原因が考えられるのでしょうか。

嘔吐の原因として、臨床的に遭遇率が多い順にまとめてみました。嘔吐物に関してはこちらの記事を確認ください。

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2018年8月27日

胃腸炎、食道炎、膵炎に代表される犬や猫の消化器の病気

犬や猫の胃腸の炎症による嘔吐

胃腸炎という表現は「お腹を壊している状態」と考えてください。消化器はひとつながりの管なので、入り口に近い部分で炎症が起こると嘔吐、出口に近いところで炎症が起こると下痢になることが多いです。

もちろん炎症がひどい場合には両方出ることもあります。

腐敗物や慣れないものを食べたり、精神的なストレスによる一過性の胃腸炎であれば皮下点滴や吐き気止めが著効するケースが多いですが、治療に反応しない場合は、一般的な検査以外に、エコー検査など踏み込んだ検査が必要になります。

犬や猫の食道の炎症による嘔吐

また嘔吐を繰り返していると強酸性の胃液によって食道がダメージを受けることがあり、その結果、食道炎を併発するとより治療が必要な期間が伸びてしまうので、早めに対処を施すことをお勧めします。

犬や猫の膵臓の病気による嘔吐

次に、膵臓は胃や十二指腸(胃から出て直ぐの腸)に沿って存在しており、消化酵素を産生し、消化管へ分泌している臓器です。そのため膵臓で炎症が起こると消化酵素が自身を消化してしまい、単なる胃腸炎と比較すると重症化、長期化することがあります。

炎症が起こる場所としても、胃に近いため激しい嘔吐を示すことが多いです。膵臓に対するダメージが大きいと繰り返し症状を示す慢性膵炎になってしまい、長期的な管理必要になるため、気をつけたい病気です。

炎症以外の犬や猫の消化器の病気

異物の誤食による嘔吐もよく遭遇します。異物については他の記事で詳しくお話しします。

また稀にお薬の副作用で吐いてしまう子もいます。その場合はお薬の服用を一旦中止して獣医師に相談してください。替わりになるお薬の処方や注射での投与を検討したほうが良いでしょう。

腎臓や肝臓などの犬や猫の内臓の病気

最近の飼い主様は勉強熱心な方が多いのでご存知だと思いますが、腎臓病は高齢の猫ちゃんで非常に多い疾患です。

また肝臓は解毒の役割を担う臓器なので機能が落ちると、元気食欲が低下したり黄疸が出ることがあります。

腎臓病や肝臓の機能低下が嘔吐の原因として考えられる場合には、内臓の機能がかなり衰えている可能性があり、血液検査にて現状を把握した上で点滴などの治療を施すべきです。

猫ちゃん自身も気持ち悪くて吐いている状態ですので、入院管理下にて嘔吐の抑制や静脈点滴をしながら内臓の機能を補助してあげる必要があります。

他にも一般的ではないですが、一刻も早く来院すべき疾患として胃拡張捻転子宮蓄膿症糖尿病食道内異物アジソン病などがあります。これに関しては他の記事でまた詳しくお話しできればいいなと思います。

獣医師が犬や猫の嘔吐について思うこと

一口に犬や猫の嘔吐と言っても原因や重症度は様々です。何より、根本に原因がある嘔吐の場合は様子を見ても改善することは少ないです。

つまり、嘔吐は病名ではなく、症状なのです。原因ではなく、結果であるのです。

食欲がなかったり、他に症状を併発している場合、何度も続けて吐いてしまうようであれば、なるべく早く診察を受けることをお勧めします。

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